家づくりにも未来志向の新しい視点を
「せっかく建てたマイホーム、少しでも長く住み続けたい」
こうお考えの方は少なくないでしょう。そしてこの考え方は、今の日本の住宅が直面している問題と深いかかわりがあります。
今、世界各国では地球環境を守るために、廃棄物を減らし、資源やエネルギーを再利用する「循環型社会」へのシフトが大きな課題とされています。
次世代の子どもたちに美しい地球を残すべく、様々な活動や取り組みがなされているのはご存知の通りです。
一方で日本の住宅業界はこれまで、新築を建てては古い家屋を壊す「スクラップ&ビルド」で市場が回っていました。
しかし家の解体や建て替えは、実は大きな環境負荷。これからは地球環境の面からも、同じ家にできるだけ長く住み続けることが望まれています。国をあげて「空き家」の再活用が推進されているのもそのためです。
環境問題は、皆さんや子どもたちの世代では確実にその影響を受けます。間違いなく自分自身の、今ここにあるリアルな問題です。この新しい令和の時代、ぜひ家づくりにも未来志向の新しい視点を持っていただければと思います。
なぜ、日本の住宅寿命は短いのか?
「日本の家の寿命は短い」って聞いたことありませんか?
この寿命というのは新築から解体までの期間です。上で触れたように日本の住宅業界はスクラップ&ビルドが主流だったため、データ上は諸外国よりも寿命が短くなります。
昭和30~40年代、日本は高度経済成長期のまっただ中でした。
戦後以来、住宅難にあえいできた日本人にとっては、家を持つこと自体がステータスであり、正直、住み心地や使いやすさは二の次。戸建住宅のほとんどは建て売りで、今から見たら水準が低いものでした。
ところが今は、社会背景や人々のライフスタイルが変化してきて、もう以前の住居では間に合わなくなり、当時の家が次々と建て替えられました。そもそも、次世代に家を住み継ぐという考え方がなかった頃のことです。
いつまでも快適な住まいづくりに、最も大切なこと
寿命の長い家を作るためには、ただ頑丈なだけじゃなく、先々の「住みやすさ、使いやすさ」まで考えられていなければなりません。
その“長く快適に住める、環境に優しい家”を国が認める制度が「長期優良住宅」です。
長期優良住宅には、耐久性・耐震性はもちろん、住戸の面積や断熱性能など、いろいろな基準が設けられています。税制優遇や住宅ローン金利引き下げなどのメリットがある一方、コストが高い、メンテナンスの手間などの不利もあります。
注目したいのは、「定期的な点検・補修がしやすい造りになっている」ということです。
家を長持ちさせるには、人間の体と同じように、定期的なメンテナンスと、悪い箇所への早めの治療が不可欠。でも、家のメンテナンスと言われても、いつ頃、何をすればいいのやら分かりませんよね。
それが長期優良住宅では、きちんと基準化されています。だから、いつまでも質の高い住環境を保てるんです。
良い家を、長く大切に使うことは、環境保全に貢献できるのはもちろん、長期的な住宅コストを減らし、ご家族に資産価値の高い家を残せるなど、将来的に得られるものはとても大きいのです。
これこそが令和時代にふさわしい家づくりだと、私たち奈良注文住宅.comは考えています。